Sasakawa Yoshitaka

カジノと法規制について

カジノの歴史における社会問題と法制化事例

アメリカ合衆国 監督組織による犯罪組織の徹底取締

1950年代のラスベガスに代表されるように非合法組織が関与していた状況は重大な社会問題とされ、それらに対抗する法規制の強化に取り組んできました。
当時、銀行がカジノ会社への融資を避けていたため、複数の犯罪組織が資金提供や乗っ取りを行いカジノ経営に関与し、組織同士の抗争が行われていました。

この事態を鑑み、1959年にカジノのライセンスを監理監督する「ゲーミング・コミッション」や「ゲーミング管理委員会(GCB・Gaming Control Board)」が組織され、「犯罪に関わりある人物の徹底排除」や「マネーロンダリングへの厳格な取締り」を行い、犯罪組織の影響を払拭することができました。

イギリス 厳格な入場者制限体制

イギリスは、カジノへ入場の際は厳しいセキュリティーチェックがあり、身分証明書(パスポートなど)や指紋のチェックで入場者制限を厳格に行われています。それは未成年や、入場を停止されているブラックリスト者の入場を阻止することが目的です。

また「ギャンブリング・コミッション」というカジノ運営の監視と監督する委員会を発足し、法制の強化に努めています。
イギリスでのカジノは、賭博の管理を目的に「会員クラブ制」を軸に「48時間待ち会員登録制」「ドレスコード(服装規定)制定」「クラブ内アルコール提供禁止」「ゲーム台数や賭け金上限の厳格化」でカジノを適正に運用されるよう規制しています。

2001年の賭博に関する報告書で、この法律の制定は間違っていなかったことが確認されているほど、健全なカジノが運用されている事例と言えます。

マカオ 海外カジノ事業者解放・参入によるカジノ治安の改善

1990年代後半、地元のカジノ組織でほぼ独占していたマカオではカジノを巡る抗争が激化していましが、2002年以降に海外カジノ事業者への解放・参入するようになってから、海外カジノ事業者のノウハウを活かした運営ルールや法制により、現在は沈静化し、マカオでのカジノ事業は世界的な存在にまで発展しています。

カジノ合法化による利点と問題点

現在、我が日本国においてもカジノギャンブリングを合法へと法制化を国会で検討審議されていますが、これから日本で「カジノの合法化」によるメリットと、取り沙汰されているデメリットを以下に列記します。
ここで列記された内容は、各関係団体や関係文献などで見受けられる事項を引用・集約したもので、殊、カジノギャンブリングのみにフォーカスしています。

メリット【効果・利点】

・カジノ収益=「税収の増加」(カジノ税)と「高い収益性」
・カジノ施設建設・運営=「雇用促進と創出」と「関係業界の活性」
・観光客・利用者促進=「地域経済の活性化」
・賭博法制化=「違法賭博場の減衰」

デメリット【懸念・問題点】

・「犯罪の増加と治安の悪化」
・「青少年への悪影響」
・既存ギャンブルと同様な=「依存症の問題」
・ギャンブル依存への拍車=「勤労意欲の低下」

メリット【効果・利点について】

税収の増加(カジノ税)

カジノギャンブリングは、プレイヤー(利用客)に多くの勝つチャンスを与えながら、ゲームを長く興じてもらう事で確実に収益を上げることが出来る仕組みになっています。
それは、運営側(ディーラー側)は少量の勝ち金控除率で運用することがカジノ規定ですが、ギャンブルとして僅かに有利となっているため、プレイヤーの利用時間数に相応して勝ち金控除で得られる金額が増えるということです。
文献にあった例として、オランダのアムステルダムにある「ホーランド・カジノ」での収益を挙げます。

1995年度のカジノ運営側の収益/

・カジノによる一日の収益平均=約2,280万円
・平均来客数=約2,300人
・一日一人当たりの勝ち金控除額=約1万円。
・年間収益=約82億2000万円

自治体への税収/

・テーブルゲーム課税率=33.33%(1/3)
・スロットマシン課税率=17.5%
・年間税収=約21億円
※当カジノでの収益割合/
テーブル:スロット=約50:50で換算。

高い収益性

税収効果の他にカジノ運営にはレジャー施設運営において重要な貢献性があります。
ラスベガスやシンガポールのようなカジノ施設を含む「統合型リゾート」は、これまでにも日本国内にあった「複合型レジャー施設」と比べて、以下の事項に挙げるとおり、一般的にカジノによる収益性が高いことと云われています。

■統合型リゾートでの施設の利用客割合/
カジノ施設利用=約15%
他施設(エンターテイメントや遊戯・買物など)
=約85%

■統合型リゾートでの収益割合/
カジノ施設=約50〜60%
他施設合計=約40〜50%

すなわち、約15%のカジノ利用客による得る利益がリゾート全体の利益の約半数を占め、仮に会議場や美術館などが赤字であっても、カジノ施設が統合型リゾート全体の利益を補完するほどの収益貢献が可能となります。

雇用促進と創出

カジノ施設を含む統合型リゾートが出来ることで以下のような雇用機会と雇用促進が見込まれます。

■リゾート建設立地・諸条件を調査する人員組織
■リゾート建設工事関連の雇用
■リゾート施設で働く従業員の雇用
・カジノ施設でゲームを進める「ディーラー」
・マシンゲームのメンテナンスを行なう
「メカニック」
・警備や監視を行なう「セキュリティ」
・飲食施設の「ウェイター」
・ホテル施設の「ホテルマン」
・その他施設の従業員
・上記全人員を統括する管理職など

カジノリゾートの規模や営業時間によって従業員数は異なりますが、開設される地域での確たる人数の雇用を創出することとなります。

関係業界の活性

カジノ施設を含む統合型リゾートは、雇用への利点の他に、リゾート運営に関わる取引企業に商機をもたらします。

■リゾート建設に携わる「土木・建設業」
それらに関連付帯する企業
■リゾートの広告宣伝をする「広告業」
■利用客が往来に使われる「運送業」「交通機関」
「旅行業」「航空・海運業」
■飲食関連施設への食材を卸す「食品関連業界」
■ゲーム危機・設備の「ゲーム関連業界」
■その他、関係業界

地域経済の活性化

周辺地域へは、リゾート観光客がその地域へ足を運ぶ機会も多くなり、その商機は地域自体に直接的に相乗効果となり得ます。

■リゾート近隣商店と宿泊業
■リゾート地周辺自治体=周遊観光利用機会

カジノ施設を含む統合型リゾートへ訪れる観光客は、カジノを目的とする客の他に、その多くはその他様々なリゾートサービスへの利用動機があり「飲食」「ショッピング」「ショー・エンターテインメント」「遊戯」などの同関連施設がそのニーズを満たすものとなります。

しかし、海外のカジノを含む統合型リゾート施設のある地域の多くでは、そのリゾートがあることによってリゾート観光客がその地域にある様々な商店や施設などを利用する機会が増え、また、近隣の町へも道中に周遊するなど、周辺地域は経済的な恩恵を受けているケースが多く、その波及効果による経済の活性化が見込めると考えられます。

違法賭博場の減衰

カジノを法制化・運営している各国では、法律で「賭博」に対して「条件面」「運用面」「警備面」などに一定のルールや規制を設け、合法化・法制化することで、「賭博に対するコントロール」をしており、合法化以前と比較して、違法賭博やギャンブルを原因とする犯罪も減る実績も多くあります。

万が一に問題が発生しても、法の下に正当な調査・捜査や、議論し対策することができ、その過程で得られたことは、「賭博のコントロール」をより厳密に行うことになり得え、カジノという賭博がより健全に発展していきます。

現在の日本国内の賭博(ギャンブル)は例外的に「公設民営」にのみ長年に渡り独占的な経営(公営ギャンブル)を許している歴史があります。また「違法賭博」に対して取り締まり仕切れない不備な状況は「ギャンブルはあ風俗的だ」という社会的印象にあります。

こういった背景から、カジノ法制化への議論へ発展ないままでいました。そんな中、違法賭博は「脱税」や「闇資金」の温床になり、今も反社会的組織の活動の資金源となっています。

賭博に対して合法化・法制化されることで、反社会組織の不穏な資金を法的に引きずり出せるようになり、摘発のリスクを犯してまで、違法賭博を行なう人間も格段に減らすことが、既にカジノ合法化している国々の実績が証明していると言えます。

また、賭博のコントロールをするカジノ法制は厳しく、不正に対する罰則は、その法を犯した者が二度とカジノ業界関われなくなる程の規定を設ける国もあります。

デメリット【懸念・問題点について】

犯罪の増加と治安の悪化

ギャンブルそのものが「悪」であるという認識は、現在の日本の法律に位置づけされている日本の心情的な背景もあり、カジノはギャンブルによる犯罪が増加すると思われる傾向が依然と高い状況です。カジノを合法的に運営されている世界各国で「カジノ=犯罪率の上昇」といった事実は完全に証明されたことがないと言っても過言ではありません。

カジノ地域への観光客数が増え、一時的な人口増による犯罪増加をカジノが原因であると誤った指摘をされるケースがあります。カジノの有無に関係なく単純人口が増えれば、それだけで犯罪数は増加するという可能性はあり得ます。

それを裏付ける例として、アメリカでは1996年から2年間に渡り、ギャンブルの社会的影響を調査する組織が調査し、1999年の報告書では「カジノを原因とする犯罪は増えていない」との結論を出しました。

しかしカジノリゾートを運営する上では、犯罪防止のために、カジノ収益から警備予算充て、多数の警備員を配置することで、より万全の監視体制を敷き、来場者が安心して利用できる運用が重要だと言えます。

依存症の問題

ギャンブルでよりリスクを懸念される問題が「依存症」です。
ギャンブルは、回数を重ねる事で自己制御を失い、次第に生活に悪影響を及ぼし、それが現実逃避の唯一となり、強いては絶望にまで自殺思考にまで堕ちてしまう病気となる人が少なからずいます。

この病気は「心的病」であり、表面的には僅かな数ではありますが、潜在的な要素があるギャンブルプレイヤーは約5割存在するといわれています。

ギャンブルを広く合法化する議論をすると、必ず依存症の問題が一気に表面化するため、日本国では今も賭博を原則禁止している状況にあります。しかし、日本国には「公営」10種類以上の賭博が実質的に公認している現状でもあります。

カジノを解禁することで「依存症問題」に対峙するためには、そのカジノ収益から対策や治療などで社会的にフォローとケアを行なうことで、現在でさえも起きている「依存症」を軽減あるは減衰させる財源にもなり得ると考えます。

依存症になる前に講じる対策として、以下のようなカジノ運営側が講じる案も提言されています。

■プレイ上限額の制限
■与信審査
■自国民への利用規制または禁止
■入場回数制限
■等々

また、この依存症の傾向は「単純労働者や低所得者に多い」といわれますが、殊 日本国内では競馬や競輪などの(公営)ギャンブルが手軽に利用できる遊興物であり、所得が低いため余暇の利用方法が限られているという背景があると考えられている故に様々な利用規制を敷く必要があります。

青少年への悪影響

過去、日本国で「サッカーくじ」導入を検討する際に、反対派が強く挙げた理由がこの「青少年への悪影響」でした。今現在、サッカーくじが青少年へ与えた悪影響は、ほとんど取り沙汰されていません。
「サッカーくじ」など、現在の日本の公営ギャンブルは、その収益を「青少年のスポーツ育成」や「地域振興策」などの社会的貢献活動のために有効的に活用されているため、社会的存在意義は高いと言えます。

勤労意欲の低下

賭博は「一時の幸運だけで大金を得る魅力」がまかり通っており、本人はもとより周囲の人間へも、悪影響があることも否定できません。過度に興ずるあまりに仕事も疎かになってしまう「依存症」に差し掛かる問題にもなることもあります。

しかし、その逆に「労働の息抜き」や「ストレスの細やかな解消」としての心置きとしている良さもあります。
「依存症の問題」での記述さているように、過度な利用に歯止めをかける規制やルール作りで、カジノギャンブルは、楽しく健全に興ずるレジャーとなります。

PAGETOP
Copyright © Sasakawa Yoshitaka All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.